米アラスカ州のカトマイ国立公園・保護区は、冬眠前の厳しい冬を乗り切るために野生のヒグマたちが蓄えた驚異的な脂肪量を競う人気トーナメント「ファットベア・ウィーク(Fat Bear Week)」の第10回大会のオンライン一般投票を開始しました。
自然保護団体explore.orgとの共催で行われるこの1週間のイベントでは、公園内に生息するヒグマたちが1対1の勝ち抜きトーナメント形式で対決します。世界中のファンが初夏と秋のビフォー・アフター写真を見比べ、最も見事な体重増加を果たした個体に票を投じます。
冬眠を生き抜くための過酷な増量劇を讃える10年の歩み
2026年大会のトーナメント表には名物ヒグマたちが顔を揃えています。前年2025年王者の雌グマ「128・グレイザー」をはじめ、数か月にわたり滝でサケを爆食いし続けて圧倒的な巨体を手に入れた雄グマ「32・チャンク」、過去の王者「747」などが頂点を争います。
SNSで大きな話題を呼ぶこのイベントの背景には、野生生物の過酷な生存戦略があります。カトマイのヒグマは夏の遡上ピーク時に1日最大30匹以上(約45キロ以上)のサケを貪り食い、巣穴の中で水も餌も口にせず過ごす約6か月間の冬眠を耐え抜くための脂肪を蓄えます。
“Fat Bear Week is an extraordinary celebration of healthy salmon ecosystems and the resilience of Katmai's brown bears as they pack on hundreds of pounds of fat for winter survival.” — ナオミ・ボアク(カトマイ国立公園メディアレンジャー)
ブリストル湾のベニザケ遡上が支える手つかずの自然遺産
この大会は、アラスカ南西部ブリストル湾流域の類まれな生態系の健全性を世界に発信するショーケースでもあります。世界最大の商業ベニザケ遡上群に支えられたブルックス川は、連邦政府の保護区指定によって手つかずの豊かな採餌環境が維持されています。
投票は特設サイト(fatbearweek.org)で毎日実施され、「ファットベア・チューズデー」に最終優勝者が決まります。世界中の教室や家庭から数百万票が集まると予想されており、エンターテインメントを通じた野生動物保全教育の成功例として注目されています。
Frequently Asked Questions
ファットベア・ウィークとはどのようなイベントですか?
冬眠に向けて最も見事に脂肪を蓄えたカトマイ国立公園のヒグマを一般投票で決める勝ち抜きトーナメントです。
なぜヒグマにとって冬眠前の体重増加が重要なのですか?
ヒグマは最長6か月におよぶ冬眠中に一切飲食を行わないため、蓄積した体脂肪のみで生命を維持します。





Comments (0)
Log in to join the discussion.