米金融最大手JPモルガン・チェースが発表した2024年第3四半期決算は、純利益が前年同期比ほぼ横ばいの129億ドル、総収入が433億ドルとなり、市場予想を大きく上回る好業績となりました。企業のM&A(合併・買収)や起債活動の回復が手数料収入を押し上げました。
投資銀行部門の手数料収入は前年同期比31%増の23億ドルに達し、ウォール街全体の取引活性化を裏付けました。株式や債券のトレーディング収入も8%増加し、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ開始に伴う顧客ポートフォリオのリバランス需要を捉えました。
投資銀行手数料の31%急増がけん引した好決算
貸出金利と預金金利の差を示す純金利収入(NII)は3%増の235億ドルとなりました。利下げによる利ざや縮小の懸念に反して堅調な貸出が維持されたことから、同行は通期の純金利収入見通しを約925億ドルへと上方修正しました。
信用コストとしての貸倒引当金繰入額は31億ドルとなりましたが、これは主にクレジットカード残高の成長に伴う積増しであり、深刻なデフォルトの急増を示すものではないと同行は説明しました。
“当行の事業は堅調な増収を伴い好調に推移しましたが、極めて危険で悪化の一途をたどる地政学的状況を注視しています。” — ジェイミー・ダイモン(JPモルガン・チェース会長兼CEO)
ダイモンCEOが鳴らす地政学的リスクへの強い警鐘
力強い財務指標の一方で、ジェイミー・ダイモン会長兼CEOは世界情勢について厳しい見通しを示しました。中東での軍事衝突激化やウクライナ戦争の長期化、さらに主要国の巨額な財政赤字が、世界経済と金融システムにとって深刻な潜在的脅威になっていると警告しました。
好決算を受けて金曜のニューヨーク市場で同行の株価は上昇し、銀行株全般を押し上げました。しかし市場参加者は、地政学的混乱が原油高やインフレ再燃を引き起こし、米国経済のソフトランディング期待を覆しかねないというダイモン氏の警告を重く受け止めています。
Frequently Asked Questions
JPモルガンの第3四半期決算の主な数字はどうでしたか?
純利益が129億ドル、売上高が433億ドルとなり、市場予想を大幅に上回る好調な結果となりました。
ダイモンCEOが警告した最大の懸念事項は何ですか?
中東や東欧での地政学的危機の悪化、巨額の国家財政赤字、そして根強いインフレ圧力を挙げました。





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