フランスのミシェル・バルニエ首相とアントワーヌ・アルマン経済・財務相は木曜日、パリの閣議に2025年度予算案を正式に提出し、深刻化する公的債務危機を回避するため総額600億ユーロ規模の緊急財政再建策を打ち出しました。

この予算案は、今年国内総生産(GDP)比6.1%に達すると見込まれる財政赤字を2025年に5.0%まで引き下げ、2029年までに欧州連合(EU)の基準である3.0%以内へ収める道筋をつけることを目的としています。

年金改定の先送りなど400億ユーロに及ぶ歳出削減

再建策の3分の2にあたる約400億ユーロは歳出削減によって賄われ、インフレに応じた年金支給額の引き上げを2025年7月まで半年間凍結するほか、医療費払戻率の見直しや地方自治体への交付金削減が盛り込まれました。

残りの200億ユーロは歳入強化策で調達され、国内売上高10億ユーロ以上の大企業約400社に対する法人税の時限的引き上げや、年収50万ユーロ超の富裕世帯に対する最低税率20%の適用が柱となっています。

“Our colossus of debt demands courageous decisions. This budget restores fiscal order through shared effort, shielding vulnerable citizens while requiring our largest enterprises to contribute.” — Michel Barnier, Prime Minister of France

大企業400社と富裕層を対象とした時限的な特別増税

さらに環境関連税制として航空券への課税強化や高排出ガソリン車へのペナルティ拡大も導入されますが、卸売電力価格の下落に伴い一般家庭の電気料金はわずかに低下する見通しです。

下院にあたる国民議会で過半数を持たないバルニエ少数与党政権に対し、左派連合や極右・国民連合は激しく反発しており、政府が採決なしで法案を成立させる憲法49条3項の発動に踏み切るかが焦点となります。

Frequently Asked Questions

フランスの2025年予算案における600億ユーロの財源内訳はどうなっていますか?

政府や社会保障費の歳出削減で400億ユーロ、大企業や富裕層への一時的な増税措置で200億ユーロを確保する計画です。

バルニエ政権が掲げる財政赤字の削減目標は何パーセントですか?

2024年にGDP比6.1%と見込まれる財政赤字を、2025年には5.0%へ縮小し、2029年に3%未満とすることを目指しています。

Sources

フランス ミシェル・バルニエ 2025年予算案 財政政策 緊縮財政 欧州連合