フランスのミシェル・バルニエ首相はパリの国民議会(下院)において就任後初となる施政方針演説を行い、2025年度の緊縮財政予算案に関する議会審議が正式に幕を開けました。欧州連合(EU)からの財政規律是正要求や国債市場からの重圧を背景に、バルニエ首相は総額600億ユーロ(約9兆6,000億円)に及ぶ大規模な財政再建策を提示しました。
2024年のフランスの財政赤字は国内総生産(GDP)比で6%を突破する見通しとなっており、EUが上限と定める3%を大幅に超過しています。バルニエ政権は400億ユーロの歳出削減と200億ユーロの臨時増税を実施し、2025年末までに赤字幅をGDP比5%まで圧縮する目標を掲げました。
巨額の公的債務に歯止めをかける600億ユーロの財政調整
歳入面では、年間売上高が10億ユーロを超える大手多国籍企業に対する臨時付加税や、高額所得世帯に対する富裕税の導入が盛り込まれました。エネルギー企業の超過利潤課税も強化される方針です。
一方の歳出面では、公務員の新規採用抑制、緊急性の低い公共インフラ投資の延期、公的年金支給額の物価スライド改定を6か月間凍結するなど、あらゆる省庁に厳しい歳出見直しが義務付けられます。
“The colossus of our national debt is a sword of Damocles hanging over France. Restoring fiscal sovereignty is our supreme collective responsibility.” — Michel Barnier, Prime Minister of France
ねじれ議会での綱渡り 不信任決議案を巡る政治的攻防
絶対多数を欠く国民議会においてこの厳しい予算案を成立させることは極めて困難な挑戦です。左派連合は早くも内閣不信任決議案の提出を予告しており、右派の国民連合(RN)の動向が政権の命運を左右することになります。
今後数週間にわたる議会での激しい論戦は、発足したばかりのバルニエ内閣の存続のみならず、ユーロ圏内におけるフランスの財政的信用度を大きく試すことになります。
Frequently Asked Questions
フランスの2025年財政再建計画の総額はいくらですか?
歳出削減400億ユーロと税収増200億ユーロを合わせた総額600億ユーロ規模となります。
フランス政府が掲げる財政赤字の削減目標は?
2024年に見込まれるGDP比6%超の公的赤字を、2025年末までに5%へ縮小することを目指しています。





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