世界心臓連合(WHF)と世界保健機関(WHO)は、「Use Heart for Action(行動のために心を使おう)」をスローガンに掲げた2024年の「世界ハートの日」を迎え、各国の政策決定者や医療関係者、市民に向けて心血管疾患(CVD)に対する早急な対策強化を呼びかけました。世界最大の死因である心疾患および脳卒中は、年間推定2,050万人もの尊い命を奪っています。

医療関係者が最も深刻な課題として挙げたのが、高血圧の放置です。現在、世界中で13億人以上の成人が高血圧を抱えていますが、初期症状がほとんどないため、その半数近くが自覚のないまま生活しており、「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」として心筋梗塞や心不全のリスクを高めています。

自覚症状なき「沈黙の殺人者」高血圧と過剰な塩分摂取の危機

また、食事における食塩(ナトリウム)の過剰摂取も重大なリスク要因として指摘されました。WHOは成人の1日あたりのナトリウム摂取量を2,000mg未満(食塩換算で約5g未満)に抑えるよう推奨していますが、超加工食品の普及により世界平均はその2倍以上となっています。

医療資源の格差も被害を拡大させています。心血管疾患による死亡の75%以上が低・中所得国に集中しており、基礎的な血圧測定環境や安価な降圧剤へのアクセスが不十分であることが浮き彫りになっています。

“Cardiovascular diseases remain the world's leading killer, yet up to 80 percent of premature heart attacks and strokes are entirely preventable through lifestyle interventions and timely blood pressure management.” — Daniel Piñeiro, President of the World Heart Federation

プライマリケアの充実と予防に向けた生活習慣の確立

事態を打開するため、世界心臓連合は各国政府に対し、食品包装への明確な栄養表示の義務付けや、基礎医療機関での定期的な血圧スクリーニングの標準化を求めています。

さらに、週150分以上の中強度有酸素運動の実施、禁煙の徹底、質の高い睡眠、慢性的なストレスの管理など、日常的な予防行動の積み重ねが、今後10年間で数千万人の命を救う鍵になると強調されています。

Frequently Asked Questions

世界ハートの日2024のテーマは何ですか?

「Use Heart for Action(行動のために心を使おう)」が公式テーマであり、心臓の健康に向けた主体的な実践を呼びかけました。

心血管疾患により世界で毎年何人が亡くなっていますか?

世界最大の死因となっており、年間約2,050万人が心血管疾患で命を落としています。

Sources

世界ハートの日 心血管疾患 公衆衛生 WHO 高血圧 予防医療