世界最大のエネルギー企業サウジアラムコと中国石油化工(シノペック)は、サウジアラビア西部の紅海沿岸に位置するヤンブー・アラムコ・シノペック精油会社(YASREF)の敷地内において、数十億ドル規模の石油化学拡張プロジェクトの起工式を挙行しました。本事業は下流精製事業の付加価値を最大化する歴史的な一歩となります。

拡張計画の中核を成すのは、年間生産能力180万トンを誇る最新鋭の混合原料エチレンクラッカーです。さらに下流の誘導品製造設備を併設し、アジアおよび欧州の旺盛な需要に応える高機能ポリマーやグリコールなどの化学製品を量産します。

原油から石油化学基礎原料への直接転換を工業規模で推進

新設備は、現在日量40万バレルのアラビアン・ヘビー原油を精製しているYASREF既存プラントと高度に統合されます。精製プロセスと化学合成を直結させることで熱効率を高め、製品単位当たりの温室効果ガス排出量を最小限に抑えます。

市場の専門家は、原油の単純輸出から脱却して国内で高付加価値化を図るサウジアラビアの「ビジョン2030」の目標を力強く後押しし、ヤンブーを世界的な石油化学輸出拠点へと押し上げると分析しています。

“This landmark joint project with Sinopec deepens strategic bilateral energy integration and converts crude resources directly into high-value chemical feedstocks.” — Mohammed Y. Al Qahtani, Downstream President at Saudi Aramco

リヤドと北京を結ぶ包括的エネルギー連携の深化

シノペックにとっては中東地域における製造拠点を拡充し、「一帯一路」構想を通じて中国国内の製造業に向けた基礎化学原料の安定的な調達網を強固にする重要な足がかりとなります。

設計および建設工事は直ちに本格化し、2027年末までの商業運転開始を目指します。この巨大プロジェクトにより、数千人規模の高度な技術雇用が創出され、地域経済に大きな波及効果をもたらす見通しです。

Frequently Asked Questions

ヤンブーに新設されるエチレンクラッカーの生産能力はどれくらいですか?

年間180万トンのエチレンおよび高付加価値な石油化学誘導品を生産する能力を備えています。

YASREF合弁会社の出資比率はどのようになっていますか?

サウジアラムコが62.5%、中国のシノペック・グループが37.5%を出資して共同運営しています。

Sources

サウジアラムコ シノペック ヤンブー製油所 石油化学 YASREF エネルギー