欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、ババリアン・ノルディック社のワクチン「イムバネックス(Imvanex)」について、天然痘、エムポックス(サル痘)、およびワクシニアウイルスによる疾患から12歳から17歳の青少年を保護するため、適応対象を拡大するよう正式に勧告した。この弱毒化生ワクシニアウイルス・アンカラ株(MVA-BN)ワクチンは米国では「ジネオス(Jynneos)」として販売されており、これまで欧州連合(EU)内では18歳以上の成人のみに承認されていた。
アムステルダムでのCHMPによる肯定的な科学的見解を受け、この勧告は法的拘束力を持つEU全域での販売承認決定に向けて欧州委員会へと送られる。公衆衛生当局は、対象年齢の拡大によりEU加盟27カ国およびEMAの評価を参照するパートナー諸国の保健当局が若年層を守るための重要な予防手段を手に入れることになると強調した。
臨床免疫原性データと青少年における安全性評価
今回の規制上の支持は、米国立衛生研究所(NIH)が主導した臨床試験の中間結果に基づいている。同試験では12〜17歳の青少年315名と18〜50歳の成人211名を対象にワクチンの安全性と免疫原性が比較評価され、標準的な2回接種によって青少年でも成人と同等の中和抗体価が形成されることが確認された。
試験期間中の安全性モニタリングでも、青少年の忍容性プロファイルは成人とほぼ一致しており、主な一時的副反応は注射部位の軽度から中等度の痛み、倦怠感、頭痛であった。EMAはババリアン・ノルディック社に対し、2025年5月までに最終的な長期追跡データを提出するよう求めている。
“イムバネックスの承認を12歳から17歳の青少年に拡大することは、欧州全域およびパートナー諸国の公衆衛生当局に若年層を保護するための極めて重要な手段を提供します。”
クレードIb型エムポックスに対する欧州および世界の備えを強化
この承認拡大は欧州域外、とりわけクレードIb型エムポックス株の感染拡大に直面しているコンゴ民主共和国(DRC)や東・中央アフリカの近隣諸国にとって大きな意味を持つ。2022年の世界的な流行とは異なり、最近の中央アフリカにおける疫学調査では家庭内や地域社会を通じて子どもや十代の若者の間で多くの感染が確認されている。
世界保健機関(WHO)やアフリカの医薬品規制当局はワクチンの事前承認(プレクオリフィケーション)や緊急配備においてEMAと緊密に連携しているため、今回のCHMPの評価はユニセフやGaviワクチンアライアンス、アフリカ疾病予防管理センター(Africa CDC)が青少年を対象とした予防接種キャンペーンを展開する道を開くものとなる。




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