ドバイのハムダン・ビン・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム皇太子(執行評議会議長)は木曜日、総額300億ディルハム(約81億7000万ドル、約1兆1800億円)を投じる巨大雨水排水網プロジェクト「タスリーフ(Tasreef)」の第1期実行契約を承認しました。ドバイ市庁が主導するこの歴史的インフラ事業により、中東地域で最大となる統合型の地下雨水収集・排水ネットワークが構築されます。
2033年の全面完成時には、首長国内のすべての都市部と砂漠地帯がネットワークで結ばれ、ドバイの雨水排水処理能力は驚異の700%増強を果たします。システム全体で1日あたり2000万立方メートル以上の水を排出可能となり、これは24時間でオリンピック公式プール8000個分以上の水を空にする規模に相当します。
1日2000万立方メートルを処理する大深度地下トンネル網
14億ディルハム規模となる初期フェーズでは、中東最大級の最新鋭シールドマシン(トンネル掘削機、TBM)を投入し、地下40〜60メートルの深さに大口径の幹線排水トンネルを掘削します。機械式のポンプ場に頼らず、自然の重力勾配を利用して雨水を流下させる設計を採用したことで、長期的な運用・保守コストを25%削減します。
この抜本的なインフラ強化は、アラビア半島を襲う異常気象の激甚化に直接対応したものです。2024年4月、アラブ首長国連邦(UAE)は1949年の統計開始以来最大となる記録的豪雨に見舞われ、わずか1日で約2年分に相当する雨が降り注ぎ、幹線道路や国際空港が冠水する深刻な被害を受けました。
“Tasreef represents a visionary strategic investment in Dubai's infrastructure, ensuring our city's comprehensive resilience and safety against evolving global climate challenges.”
4月の記録的豪雨を教訓に100年先を見据えた気候適応インフラを構築
UAE副大統領兼首相でドバイ首長のムハンマド・ビン・ラーシド殿下の指示に基づくこのマスタープランは、700平方キロメートルに及ぶ既存の排水管を単一のネットワークに統合します。集められた雨水は浄化処理された後、アラビア湾へ安全に放流されるか、農業用灌漑および地下水脈の涵養に再利用されます。
都市計画の専門家らは、100年先を見据えたこの長期インフラ投資について、気候変動リスクに直面する乾燥地帯の大都市における世界的なモデルケースになると評価しています。住宅街やフリーゾーン、航空ハブを突発的な洪水から守ることで、ドバイは国際金融・物流拠点としての地位を盤石にします。




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