チリ国営銅公社コデルコと民間化学大手SQMは水曜日、アタカマ塩原における歴史的な官民リチウム合弁事業に関する最終契約を締結した。これはガブリエル・ボリッチ大統領が提唱する「国家リチウム戦略」を制度的に具現化するものである。
合意に基づき、チリ国家は2025年から新合弁会社の株式の50%プラス1株を保有し、過半数の議決権を握る。これと引き換えに合弁企業は、世界で最も良質とされる塩原での採掘権を2060年まで延長され、炭酸リチウム換算で30万トンの追加生産枠を獲得した。
国家による経営主導権と2060年までの長期操業枠組み
チリ財務省は、この官民提携によりロイヤルティや法人税、配当金を通じて2025年から2030年の間に巨額の追加財政収入がもたらされると試算。事業から生じる営業利益の70%から85%が国庫に納められる仕組みとなっている。
新契約では環境負荷の低減が厳格に義務付けられた。従来型の広大な天日蒸発池を段階的に廃止し、塩水を地下へ戻す「直接リチウム抽出(DLE)」技術を採用することで、淡水消費量を半分以下に削減し、塩原の地下水位低下を防止する。
“この提携は、国家と民間企業が結束して環境を守り、世界の脱炭素化を主導しつつ、国民全体に富をもたらすことができるという証左です。”
直接抽出(DLE)技術の導入と塩原生態系の保全
さらに合意文書には、周辺のアタカメーニョ先住民族コミュニティに対する定期的な売上ロイヤルティの還元や環境モニタリング委員会への先住民族代表の参画が明確に規定された。
テスラやBYD、LGエナジーソリューションなど世界のEV・バッテリーメーカー各社は、環境基準に適合した高品質リチウムの長期安定供給が担保されたとして、今回の合弁契約成立を歓迎している。




Comments (0)
Log in to join the discussion.